Linux普及させる必要あるの?
今回は余りマジレスするつもりはなかったのですが、なんとダンコーガイが出てきてしまったので、書かざるを得なくなってしまいました。
まず、これまでの流れを軽く以下に記しましたので、
「ああ、またはてな村民が楽しい事やってるな。ん?でもdankogaiはアカウント持ってるけど、自分の404ブログの宣伝しかしてないよね。メインlivedoorだけど、はてなーって呼ぶのかな。ってか、http://d.hatena.ne.jp/dankogai/ってスパムなの?私、スパマーに恋しちゃってるの?」
とか思いながら読んで下さい。
前回までのお話
発端
初心者が考えがちな「Linuxの普及しない理由」 - 狐の王国
意図的でない要約:
ドライバの少なさを挙げる人もたまにいる。これもあんまし意味が無い。動くもの使えばいいじゃない、というだけだからね。それに普通の人が使うマシンなんてオールインテルで充分で、IntelはLinuxドライバ率先して出してくれてるしね。
マリーアントワネット!
既に普及している論
- LinuxやMacはすでに普及している - 狐の王国(今回の件の前に書かれたエントリ)
意図的でない要約
組み込み向けを中心にえらい勢いで普及しまくってる。
TRONもえらい勢いで普及してたのよさ!過去形ですけどね!
っていうか、組み込みで普及してても「普及してんだぜ!」って論にはならないですよね。それ。
意図的でない要約:
「あちら側」は、はっきり言って Linux が支配する世界だ。
三途の川の向こうに渡ってからは、Wineでエロゲプレイしなきゃらないようですね!まぁ、今回OSの普及論にサーバとかのシェアの話は要りませんよね。要るんだったら、BSD厨の私も暴れるのに加勢しますよ?
番外編
dankogaiが、Ubuntuに一目惚れしたようです。褐色少女萌えですかね。
「Linuxが普及しない」理由U - Ubuntuがなかった - 404 Blog Not Found
とりあえず、最初に結論。
Windowsでいいじゃないですか。普及している論・していない論・Windowsはダメだ論。不毛過ぎじゃないですか?一般の人にとっての用途
- Webブラウジング
- 写真編集
- メール
この辺りがWindowsで問題なく出来てるんだから、一々横槍入れる必要ないんじゃないですか?
最近Linuxが熱い!
│
├ 1.それ、Linuxでもできるよ?
│
│ [まちがい]
│ 布教活動お疲れ様です。アンチMSには良い活動かもしれませんね。
│ しかし、一般人にはOSなんて「どうでもいい事」かもしれませんよ?
│ ↑
│ ココがポイント!
│
└ 2.これ、Windowsのままでも十分じゃん[せいかい]
一般人にとって、パソコンなんてそこら辺の家電と一緒ですよ。そこまで情熱傾けるもんじゃないです。問題ないなら、面倒な事はしません。今まで通り、問題なく使えるんだったら余計な事はしないんです。
普及普及って、何がそんなに大切なのさ。
普及しなくたって問題ないじゃないですか。例えば、Linuxと*BSDなOSでの宗教論争・シェア争いはまだ分かります。Unix(系)OSだしって事で、立ち位置同じですしね。
でも、Windowsとは違います。頑張ってウィンドウマネージャ*1で皮被せても、その下は黒々としたコンソールが潜んでいます。トラブった!ひゃあ!何か綺麗なウィンドウマネージャの皮の下から、変な黒い画面が出てきた!
そんなにWindowsをDisる前に、Windowsもっと良く見ようよ。
確かに色々腐ってる。でも、何事も訳がある。過去との互換性を保って色々腐ってしまっているのも、「互換性が無いと困るユーザ」ってのが一杯だから頑張って保っているんだし、要求性能が高く感じるのも、ガチで動くハードとセットで売っているAppleと比較しているから。
まぁ、色々戦略的な失敗があり過ぎて、擁護する気にならないんですけどね。MSは。
で、Linux? - 利点と思われてる部分
良く言われるLinuxの利点って何でしょ?
古いパソコンを蘇らせる!
いやぁ、KDEとか重いですよ?Gnomeもどんどん重くなってきていますし。XfceとかFluxBoxとか使えば、まぁ何とか…
「見た目ショボイ。Linuxってもっと綺麗なやつでしょ?」
Linux、軽くないですよ。Windowsと同じような事しようとしたら。
フリーで使える!
一般人「え、Windowsってお金掛かってたの?」
そもそも、一般人には利点と思ってもらえないです。というか、バンドルされてるWindowsって、やすーく提供されてるんですよねー……。
自慢出来る!
「Windowsが許されるのは中学生までだよねー!きゃははー!」
何かネタっぽいけど、マジであるから困るんですよね。発端となったエントリで「WindowsのGUIは簡単と思わせているだけ、実は難しい。」とありますが、その「簡単と思わせる」「使いこなせてると思わせる」というのは、ヒューマンインタフェース的に非常に大切な事です。
そして、Linuxも似たような事言えるんですよね。「私Linux使ってるんです!」って言いたいが為に使ってる、とか。どこぞやの掲示板とか見てると「Linux使ってます!って就活のアピールになるよね?」とかあります。エンジニア職以外で。
面接官「君、何かアピール点は」
学生「Linux使えます!」
面接官「ほう、どのディストリで、どんな事してるのですか?」
学生「Fedoraで、Webサーバをやってます」
面接官「……(そっと差し出すRedHatLinuxのパッケージ)」*2
で、Linux? - 欠点と思われている部分
思いつく限り書き連ねるには、余白が足りない。
色々書くと収拾つかなくなるので、WindowsからみたLinuxとして。
インストール簡単!って、何でわざわざインストールしなきゃならないの?
上にも書きましたが、Windows使っている人でLinux使おう、なんて思い始める人はそうそう居ませんよ。
「Word入ってないの?Excel入ってないの?Open Office?何それ?使えないね、Linuxって。」
本当にインストール簡単?
確かに、Mandriva,Ubuntu,Fedora辺りは簡単だと思います。鼻ほじっている間にインストール完了。しかしこれ、一発で動かなかった時の労力が非常に大きい。xorgが動かなかったらvi立ち上げてxorg.conf編集とか、一般の人からしたら「それはないわー」ですよ。
全自動で簡単にインストール、完全にそれが動くのならばいいけど、動かない事も多々あるんですよね。
「これ入れてLinux動く?」->「多分。」->「えー、有り得ない。」
Windowsなら確実に動くんですが、ねぇ。
うぃんどうまねーじゃ?
Windowsでも、見た目って変えられますよね。スキンにパッチ当てて。でも、基本的に操作性変わりませんよね。bbleanとかシェル入れ替えしない限り。
でも、Linuxはウィンドウマネージャ入れ替えたら、GUIが別物になります。それこそ、Win98とXP以上の違いですよ。一般の人から見たら「別OS」ですよ。
操作性も変わって……って、Windowsだったら同じ操作通じるのに!コントロールパネルとか絶対あるのに!ムキーッ!
え、シェルでCUI使えばいいじゃんって?
その黒い画面ってハッカー?
DOS窓よりも、Linuxのシェルは使いやすいって言う方が居ます。いや、でも普通の人って「変な黒い画面のソフトって、何かハッカーが使ってる奴だよね」っていう認識ですよ?使いやすい・使いにくい以前に「使わない」です。
そんな、黒い画面に英語がずらずら流れてる画面とか、ハッカーしか使わないものですから。
RedHat?Fedora?Ubuntu? Linuxはどれ?
ディストリ多すぎ、って奴ですね。Windowsはその時々のメインOSが一つあって、情報も一杯ある。しかし、Linuxはディストリが一杯。どれ選べばいいの?ってな奴です。
そして情報が分散していて、「Fedoraの情報はあったけど、Ubuntuの情報がないー!同じようにやろうとしたけど、何か違うー!」
ディストリ毎のお作法の違いも醜悪ですよね。
パッケージ?依存関係?難しい……
さあ、何とかOSはインストール終りました。そして、次に自分が使いたいソフトを入れるには……
「インストールってどうすればいいの?Windowsみたいに"Yahooで検索して->取って->インストール"できないの?」
「パッケージ管理ソフトで検索……どれがいいのかな。何この最後についている数字と英語。devel?バージョン?まぁ、いいや、インストール。」
「何か違うのまで一杯入ってきた!何これ!」
パッケージとか依存関係とか、そういった概念って一般の人には無いですし、結構説明難しいんですよね、これが。
なんですぐに新しいのが出るの?
UbuntuのLTSでさえ、3年程度。
一方Windowsは何やかんや言って余裕で5年以上サポート。
しかも、メジャーバージョンアップ噛ますとパッケージの入れ替えの警告・削除されたパッケージの警告が大量に出てきて煩わしい。
結局、旧バージョンからのupgradeだと不具合あるからクリーンインストールになるんですけど、それってWindowsが当たり前と思っている人から見たら「ありえねぇ」ですよね。
それでも、Linuxを普及させたいんだったら。
まずはLinuxをバンドルしたパソコンが一杯販売されないとダメだと思いますよ。バンドルされてきちんと全部の機能が使えれば、ブラウジングとかメールとか程度しかしない人にとってはWindowsと何も変わらないんですから。
次に、一般的なディストリビューションが一つに決まって、「Linuxといえばこれ!」的なものが決まると、情報の分散が起こらなくて色々嬉しいと思います。ですが、まぁ無理でしょうね、これは。どう考えても。
そして、やっぱり「過去の遺産が使える」事ですよね。PS2は互換性でDCに勝った、的な。Wine*3プロジェクトは、そういう意味では非常に爆弾として有効だと思います。頑張れWineプロジェクト。その、基地外っぷり溢れる気合は大好きだー!
後、最後に重要なのが「Linuxでしか出来ない事」ってのを作る事ですよね。「Windowsと同じ事が出来るだけならWindowsでいいじゃん。」これを打ち崩すような。そう、Compizとかって非常に良いですよね。あれでLinux導入しようと決意した人も結構居るみたいですし、「Linuxなるものがある」となった人も居るみたいですし。インパクト、これ重要です。Macは、「KeyNote美しい、GUI美しい、操作も統一感あって美しい」の「美しい」作戦で成功してますしね。でも、あやつらBSDユーザランド積んでBSDユーザのパイ掻っ攫って行ったから余り好きません。個人的に。
結論。
書けば書くほど、「打倒!Windows!」とか無理だろ、常識的に考えて……と思い始めたです。
まぁ、でも選択肢がある、ってのは重要ですよね。インストールが簡単なディストリ、自分色に染められるディストリ、kernelをmakeする事から始めるディストリ……宗教論争楽しー!!!11
でも、その楽しさは「同じ土俵に立っている人」に対してだから面白いって事分かってます?Windows相手に「Linuxってタダなんだよ?それ、Linuxで出来るんだよ?」ってのは昔のマカーVSドザー並の不毛な話になります。……あれ、現在進行形か、Mac VS Winは。
ま、つまりは
「こんなエントリ読んでるおまいら、FreeBSD使え、FreeBSD」
って事ですよ。
最後に
id:dankogai、誕生日おめでとうございます。今回Disちゃったけど、べべべ、別に意識なんてしてないんだからね!(///)
dankogaiってだれ?っていう方へ
- Perlのようなものを使うのに、非常に長けているお方。
- 普段の生活:http://subtech.g.hatena.ne.jp/mayuki/20061103/1162539761
- 画像:http://f.hatena.ne.jp/y_arim/20080421001642