日本でiPhoneが売れないであろう3つの理由
と、言うわけでタイトルをホッテントリソリューションでお送り致します。
物語は2008年6月、唐突に始まった。
BSDユーザランドを載せたMac OSXの子供を載せた、薄い*1あいつが日本にも。
日本中のUNIXerがハァハァしている...かどうかは置いておいて、テレビでも取り上げられ「なんぞ!黒船がなんぞ!」「空気がなくなるぞ!自転車のチューブで空気を確保するんじゃ!」と右往左往のJapan携帯業界。
「日本の携帯市場はガラっと変わる!変わるぞぉおおお!」と言いながら世界ネット各所を歩きまわり、さらに皆の不安期待を煽る、預言者たち*2。
ってな訳で、iPhoneが日本のガラパゴス携帯業界を変えられなさそうな理由3個です。
1. タッチパネルが手に馴染まない
よく女子中高生が「メールを数分以内に返さないと〜」というので話題になりますが、事実そうなんだから仕方ないんですよね。
で、これをiPhoneで実現しようとすると、片手でもってタッチパネルポチポチ
…いやぁ、確かに「慣れてない人」への敷居は低いかもしれませんが、女子中高生のような「慣れたヘビーユーザ」にとってはまどろっこしいぜ!
って感じです。
インタフェースとして「初心者向けインタフェースと玄人向けインタフェースは、別物である」とよく言われますしね。
2. PCが無いと不便
よくiPhoneが出たら。。。って話で、iPhoneが出たら
- 音楽見れるよ!
- 動画見れるよ!
ってのありますよね。
でもこれ、一般の人にはちょっと敷居が高いんですよね。
そもそも、「PCと繋いで何かする」っていうのが難しいよねーという感じで、「i podに何とか曲を入れられるようになった」まで行った人でも「PCで動画エンコードしてiPhoneで観る」とかいうのはかなり難しいんじゃないかなぁ、と。
ってかそもそも、入れる動画をどうやって手に入れるん?という感じだったり。
youtube?ニコ動?な人が多いでしょうし
「ダウンロードってどうやるのー?」と聞かれちゃいますね。
3. 高機能な所がニッチ向け
無線LANとか、デジモノ好きには「イヤッホォォォォォオオゥ!」状態なのですが、一般人の人にとっては「無線の設置マジワカンネ」状態で、「PC詳しい人に設置してもらう」ものだと思うんですよね。
WiiとかDSとかPSPとか、あれの為に友人・家族無料サポをしていった人たちの屍が。。。
逆に、「先に出た機器のお陰で普及している」という見方も出来ますが、ね。
まとめて言うと
一台で完結しないから
これだと思うんですよね。
携帯って何故こんな風に発展していったのかって考えると「携帯一台の世界で完結している事」でなんですよね。
PCだったらそこいらで拾ってくるような壁紙が一枚数十円だったり、レンタル屋で1枚150円で借りれる曲が着うたになると300円とか。撮った写真を画像を添付すると一回数円、ハデハデなメールを送ると一回数円…
だけど、PCを使った時と違って、ボタン操作を進めるだけで終わる。
デジカメ繋いだり、りっぴんぐ?とかえんこーど?とかよく分からない事しなくても良い。
お金多少払うだけで、興味無い事に時間を潰す必要がない。
それが、当たり前だと思えば、疑問に思わない*3。
これが、日本の携帯業界がガラパゴス化していった最たる理由ですよね。
なぜそうなったのかと聞かれれば、それはユーザに求められたから。
それに真っ向から反対しているiPhoneは売れない、と考えるのは妥当なんじゃないですかね。
あ、あともう一個。
「携帯で音楽聞くと電池切れちゃう...。」
一転、iPhoneは流行ると仮定してみる。
- ユーザランドBSDだし
- UI美しいし
- 一個でなんでも出来るし。
- 新しいiPhone2.0だとWord/Excel/PowerPoint使えるし
- 無線LAN付いているし
。。。これは流行るに違いないなっ!キバヤシッ!
まぁ、だけどもどっかで聞いたことあるような昨日ばっかり。
そうそう、ドエス*4とか酷い略されかたされてる、WillcomのW-ZERO3シリーズです。
こちらもそれなりーに話題にはなって、それなりーに売れてるみたいですが。
爆発的人気にはなってませんね。
まぁ、持っている私自身も「携帯電話機としては使いづらい」と思っている位ですからねぇ。
ただ、iPhoneだったら。
私は一日中いじくりまわしているでしょう。
リーマン。こちらもOffice製品に対応するんならば、かなりの需要があるでしょう。
今時の女子中高生ほどメールをしないOL。綺麗だしiPodと二台持ちしなくて良いから買っちゃうでしょう。多分*5。
つまりは。
今まで狙っていた世代(中高生)をではなく、それ以外のリーマンとかOLとか、そういった所を狙っていけばかなり売れる可能性は秘めているんじゃないかなぁ、と。
それこそ、上に挙げたように手放しで「使い勝手が良い!」とは言えない端末です。だがそれが良い、という端末がiPhoneです。
んではどうすべきか?
Willcom路線で薄利多売、契約年数縛りで利益出すモデルが一番じゃないかなーと。
それこそホワイトプラン+ 端末料金で月2,000円以内だったら誰しも
「やっべ、これやっべ、二台目持とうかな?やっべ」
と思っちゃうでしょう。
...とまぁ、言わなくてもSoftBankはその路線を取るっぽいのですが。
ホワイトプランで、かつ割賦払いで実質$199なので。
てなわけで。
大ヒットはする、だろうけど今までの所謂「携帯世代」ではなく、二台目を持てる余裕のあるOLやらリーマンに売れるんではないか。
と当たり障りのない事を言ってみますです。